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第二回『 まる 』

更新日:2018年10月9日

筆者:佐々木健治


北陸に吹き荒れる、冬の冷たい風の音が聞こえる中、十人の門下生が門を叩いてくれた。


今月の門下生は、

・フィンランドでの教育実習から戻り、春から教員として働く方

・フリースクールで子ども達と関わりながら、自身も教育について学び歩く方

・はるばる宮城県から訪れてくれた大学生の方

・経済学部に通いながらも教育に興味をもつ大学生の方

そして…

・熱き志をもった高校生

等々の顔触れとなった。


お題は、『まる』をテーマとし、教育現場にある教育のアレコレについて○×で考えた。



まずは例題を一つ考え、そこからは門下生達で新たな議題へと取り掛かる。

門下生達から出された議題には、

「道徳の教科化は〇か×か」

「夏休みの宿題って必要か」

「部活動は学校の先生がもつべきか否か」

などがあった。



中でも印象に残った議題は、

「小・中学生段階で、将来の夢をもたされること」

その日に参加した三名はそれぞれ「✕」「〇」「✕」のふだをあげて議論を開始した。


一人の門下生が「✕」を挙げ、「夢は職業じゃないとダメなのか…?」と発言。

話を聞くと、門下生自身が中学生時代、将来の夢を発表する場で「お母さんになりたい」と発言したところ、先生に「それは職業じゃないからダメだ」と指摘されたのだそうだ。



確かに一教師として、子ども達に夢を発表してもらう場では「職業を発表する」という大人側の暗黙の了解があったのかもしれない。

しかし子どもからすれば「お母さんになりたい」も立派な夢であっただろう。


その一方で「〇」を挙げた門下生の、

「早い段階で夢を定めることは、進路の選択に役立つ」との意見や、「専門性や計画性にも繋がる」といった意見もあがり、自身の実体験と今の子ども達を重ねながら議論は進み続けた…。

子ども達の未来を見据えながら、優しく・温かく語る門下生達の姿がそこにはあった。



冬の木枯らしとは打って変わって、十人の門下生達が温かい風を運んできてくれたような、ぬくもりある今月の佐々木塾であった。

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