筆者:磯野ほのか
【 時代のうねりを創り出す 】
を理念として、城下町の風情溢れる金沢に立ち上がった‟佐々木塾”
記念すべき第一回目は…『カウンター式、討論居酒屋』
なんと、教育議題がお品書き?!
そんな佐々木塾に15人の門下生が足を運んでくださいました。
今月の門下生は、
・熱い想いで石川県の教員をされている方々
・自然の家の職員として子どもに自然体験の楽しさを伝えている方
・教育学部はもちろん、工学部からも学生が参加
・そしてはるばる東京からも心理士を目指す方が!
等々、そんな顔ぶれとなりました。
早速、一つ目のお品書きへ。
●今の教育についてぶっちゃけよう●
門下生から様々な想いが飛び交いました。
「現場で教師をしているが、型にはまらない子どもの息苦しさが伝わってくる。」
「小学生の時から、勉強に委員会、習い事…すでに忙しそう。」
「家庭環境などの課題を抱えて登校してくる子が多くいる中で、‟明るく元気なクラス”が本当にいいの?もっと‟落ち着きや包容力”を学級、学校で大切にすべきでは…」
そんな想いに対し、塾長の佐々木は、
「これからは、横並びに同じ能力をもった子どもを育てるのではない時代。
アクティブラーニング等手法をあれこれ変えても、それを用いる大人が変わらないと、言葉が独り歩きしてしまうだけ。教育は方法論ではなく、そこに生きる子どもたちにどう生きていってもらいたいか、言わば哲学なのではないだろうか。」
と話しておりました。
さあ、一品目で場があたたまったところで、次のお品書きへ。
●YouTubeって教育的にどうなの?!●
ネットワークが大普及し、YouTubeをはじめとするSNSが日常に欠かせなくなってきた今。
『子どものなりたい職業ランキング』で、“ユーチューバー”が上位にランクインしたという話を耳にした人も多いのではないでしょうか。
そんな子どもの憧れでもあるYouTubeを、教育的観点から議論しました。
賛成派からは、
「YouTubeを通じて新たな情報が手に入ったり、コミュニティができたりする。」
「グロい映像だって、観る視点によって人を思いやる気持ちに変わるかもしれない。」
「安全な道に行かせたいのは大人のエゴではないのか。」
というような意見が上がりました。
反対派として、
「モラルの欠如に繋がったり、まだ情報の取捨選択が難しい子どもにどんな影響を与えるのか心配。」
「スマホも情報を取り込むばっかりで、最近は生のコミュニケーションが不足している様に感じる。」
というような意見が。
これらの意見を踏まえ佐々木は、YouTubeなどの情報ツールを
≪大人がどのように子どもと接触させているのか≫ が論点ではないかと示した。
「子どもを育てている以上、自由と放置を履き違えることのないようにしたい。
‟分かって見せていた”と‟知らなかった”とでは大きく異なるので。
また、どんなツールも使い手によって良いものにも悪いものにも姿を変える。
何よりも、良さを活かした使い方を大人が伝えてあげることが大切ではないか。
そういった点ではYouTubeも、自分の中にある何かを判断する物差しを、長く大きくする教材になり得るのかもしれない。」
そう話しておりました。
『不易と流行』
変わらないものもあれば、時間とともに変化してゆくものもあります。
しかし、そう時代が移ろう中で、ただ流れに身を任せるのではなく、自らより良いものを。
そんな門下生たちの、“今”をまっすぐに見つめる力のこもった眼差しが集まった、今回の佐々木塾でありました。